フィンランドMBA+:車は国家の「経済戦略ツール」


ついに米国車業界大手GM

破綻が決定するそうです。


Monday is bankruptcy for GM

Storied automaker suffering huge losses and plummeting market share will file
for Chapter 11 protection at 8 a.m. Obama to address nation.

http://money.cnn.com/2009/05/31/news/companies/gm_bankruptcy_looms/index.htm


日本にいると

GMって全然なじみのない車なので

そこまで話題にはなりませんが、

米国における「トヨタ」的な規模の会社なので

米国にとってはかなり大きな話題です。



そういえばつい10年くらい前、

米国ではジャパンバッシングという時期がありました。


その中でも、

日本車不買運動なども

おきていたと聞いています。


理由は、日本車が輸入されてきた

影響で米国製の車の売れ行きが鈍った事とのこと。


でも

日本車の方がこわれにくいし、

燃費もいいということで

次第にその不買運動もおちついたとのこと。


あのとき、

GMは日本車に対抗すべく

いろいろな戦略を考えたと思います。


でも結果としては、

それほど素晴らしい展開もなく、

世界での販売量はトヨタにぬかれ

経営難にどんどん追い込まれていきました。



最終的には、金融危機や為替や

世界同時不況の影響をうけ、破綻という選択を

とらざるをえなくなっているみたいです。



Nearly 500,000 U.S. retirees, as well as more than 150,000 of their family members, depend on GM health insurance and pension plans. Retirees will see cuts in their health care coverage, although the company's underfunded pension plans are not expected to be affected by a bankruptcy filing.

いろいろGMには問題がありますが

その中でも話題になっているのはGMで働いていた退職者の方々の今後の対応について。


すでに50万人の退職者(プラスその家族(15万人)がいて、

その方々の健康保険や年金制度もGMがみています。


GMが破綻することで、年金については影響がないものの

彼らの保険のカバレッジがカットされる事が予想されています。




The government has already given GM $19.4 billion to fund operations and cover losses this year,

and total help is expected to exceed $50 billion.

GM will pay back $8 billion of that sum. The government will also receive $2.5 billion

in preferred shares of GM that pay a dividend and are more similar to a loan than stock.


今後、

GMは破綻をしつつ、再生を目指しますが

どういう展開を目指していくのか。



すでに、$19.4 億ドル(2000億円)の借金を

政府からしており、さらに借金をしていく模様。


ただ資金があっても、

その場しのぎでおわてしまったら

なにもなりません。


まず

どこを節約できるのか。

全体から何を省くことができるのか

をキチンと把握する必要があるでしょう。


そして

その節約できる部分を最大限実施し、

その上で、経営していくための

ボトムラインを作り、その基盤の中で

収益がだせる組織・運用にしていく必要があるでしょう。


そして、その状況が安定したら

新製品、新戦略をたて、マーケットを向かっていく

べきかなって思っています。


車業界は、国家にとってのかなり影響力のある

「経済戦略ツール」です。


これからの米国の意向が


非常に興味深いです。