フィンランドMBA;ユーロの大きな流れをみる

shuuppa2006-12-13


おととい、

ユーロ円が最高値を更新し一時155円をつけた。


これは僕の生活にとってはいたい。。。

ユーロ高円安になるから。


つまり、一年くらいまでは

120円でかっていた柿が、今日は155円になっているから。

柿の値段だけがあがっている

モノの値段が全部あがっていると想像してくれれば

いたいのがよく分かる。


例えば、授業料が一年前は、240万だったのが、今日は310万円に

なっている計算になると痛いですよね(笑)


フィンランドの留学することをきめた

ひとつの理由として、ユーロ圏内にいくことがあった。


こうしてユーロを生活の中で使うことで、

ユーロという新しい通貨を体で実感したかったから。


その体験からこそ、経済のなかで大きく動く

ドル、円、ユーロの大きな流れをつかめると思うから。



最近の外国為替相場情報をみてみると

○公表相場 2006/12/13

米ドル      仲値 116.92 TTS 117.92 TTB 115.92
ユーロ      仲値 155.20 TTS 156.70 TTB 153.70
英ポンド     仲値 230.38 TTS 234.38 TTB 226.38
オーストラリアドル仲値  92.03 TTS  94.03 TTB  90.03
NZドル      仲値  80.80 TTS  82.80 TTB  78.80
スイスフラン   仲値  97.44 TTS  98.34 TTB  96.54

参照;三菱東京UFJ銀行


僕の生活の中から為替をみてみると、最近ユーロ高の勢いが強い。


多分、これは短いトレンドでもないと思っている。

そのユーロ高がロングトレンドになりそうな要因は3つ。


1:オイル・マネー

2;リスクマネーの移動

3;ロシア

4:中国


まず1のオイル・マネーとは

中東諸国などからの石油輸出によってでた”利益”。


石油取引がほとんどドルで決済されていたのだけど、

最近になってユーロで決済されるケースが増えてきている。

さらに、オイルマネーはユーロカレンシー市場を経由してほとんどが

アメリカの金融市場へ流入していたが、この流れも2で説明するが大きく変化がみられる。


これによって中東のアラビア資本のオイルダラーが

オイルユーロにだんだんと、変わるってきている。


また原油高によって、米国における総輸入金額も多くなってきているもの

かなり気になる点。米国財務長官を勤める

ヘンリー・ポールソン(Henry Paulson)が中国へ

為替関連の交渉にいくが、米国がしなければならないのは

アラブ関連諸国との交渉ともいわれている。


というのも米ドルとペグしているのが

アラブ諸国だからだ。これについては別途書きたいと思う。


2のリスクマネーの移動とは、

アメリカには世界中のリスクマネーが流れ込み、

それが安心してあいておける場所であった。


ところが、2006年の最初のころにおこった事件が

おおきな影響をあたえた。


それは、ドバイの会社(ドバイ・ポーツ・ワールド)が

アメリカの港でコンテナ作業をしてる

オペレーションしているイギリスの会社を買収しようとした。


そしたらアメリカ議会が猛反対。

もちろんテロ対策ということで、アラブ系の会社に対する

イメージなのかもしれないが。


詳細は、ブッシュ大統領は一度、OKをだしていたのだけど、

民主党ヒラリー・クリントンなどから反対をされ

米国議会は買収拒絶をしたのだ。


これによって米国におけるアラブの国々からの

”アラビア資本”におけるリスクマネーだけでなく

世界中からの”信頼”におおきな影響をあたえた。


ぼくはこれが、世界的なドル離れの動きに拍車をかけたとおもう。


3:ロシア

ロシア中銀は現在通貨バスケット制度を採用。

そして、2006年最初にドルの比率を5%引き下げ、

ユーロの比率を5%引き上げるという発表をした。


将来的には、将来的にはユーロの比率を50%以上に

していくことも発表している。


ロシアはフィンランドからもすっごく近い国です。

エネルギーなどの取引もフィンランドと多いらしい。


さらに。東欧や急成長をとげているバルト三国とも

地理的に近いのもある。


バルト三国にかんしては、今後ユーロ導入を目指して

インフレ調整をしている。


さらに東欧などにも地理的に近い。


最近、日本からのロシアへの

中古車の輸出が急増しているし、日本の輸出金額にも

おおきな影響をあたえている。


ロシア経済が活気つくことでの、影響はこれからでてくる。


4:中国

中国は、数年前から外貨準備の一部を

ユーロにシフトすることを推進している。

いままでは、日本と一緒になって米ドルでの

外貨準備高を経済成長に

ともなっておこなっていた。外貨準備高は

日本が第一位。二位が中国でだいたい50兆円程度。 その中国ははっきりと

ユーロにシフトすると発表しているのが現状。


つまり、米ドルでの保有するリスクを

アロケーションしはじめているのだ。


まあ、世界中の3分の2の外貨準備が米ドル。

ユーロはまだ20%くらいだが、増加傾向中。


今後も、ユーロが流通している国が拡大し、

資本市場でもユーロの位置づけが高くなってくる。


さらに米国は経常赤字をかかえているしから

”ドル安”を目指していくだろう。

さらに中国の"人民元”との為替交渉も深刻になってくると思う。


ユーロ圏が拡大していけば、

各国からのユーロに対する”信用”は益々高まってくる。

原油など国際市場の取引もユーロ建てがふえてくる。




あれ、円の主役である

日本の存在は。。。

日本政府は多額の外貨準備を米ドルで保有中。

円換算で90兆円近い外貨準備資産をもっている。


連邦準備制度理事会(FRB)議長の

アラン・グリーンスパン氏も

”ドル安基調続く”と昨日発表している。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20061212AT2M1200E12122006.html


輸出の多い日本としても、これからのおきる

”ドル安円高”への対策が必要。

これから日本政府がどう外貨準備を処理していくのか

きになる今日この頃。