フィンランドMBA;国際収支って?

MBAの経済関連のクラスで国際収支についてかなり勉強した。

国際収支統計とは、

対外経済取引(財・サービス・所得の取引、

外資産・負債の増減に関する取引、移転取引)を記録した統計。


ちなみに日本の国際収支の内容はというと、

以下のサイトに詳しくのっていた。

財務省国際局(国際収支状況);平成17年中 国際収支状況

http://www.mof.go.jp/bop/pg17cy.htm


この中身をみていると本当に面白い。

というのもいったい誰がこんな細かい情報を

いちいちチェックしているのかと考えると

とんでもない作業だとおもうから。


例えば、サービス収支。

中身をみていると

:国境を越えた(居住者と非居住者の間の)サービスの取引を計上する。

サービスとは、輸送、旅行、通信、建設、保険、金融、情報(コンピュータ・データサービス、

ニュースサービス等)、特許権使用料、その他営利業務、文化・興行、公的その他サービスである。


これって、ネットの普及によって

チェックするのは難しいのでは?だって海外で

オークションをしたものを買ったり、送付したりしても

全部をチェックしているのだろうか?


また、投資収支もきになる。

;国境を越えた直接投資(経営への支配を目的とした投資。原則出資比率10%以上)、

証券投資、金融派生商品、その他投資(貿易信用、現預金の動き等)。


これも、もし海外の銀行にいくつか口座をつくって

現金のもちだしや、海外電子送金などをしていると

すべてのチェックは難しい。だからいくら以上の取引を

チェックしている体系をとっているのだろう。


もっともっときになるのは、外貨準備増減

;政府通貨当局の管理下にある対外資産の増減。

外為市場における市場介入による外貨の増減や、政府が保有する外債の利子の受取、

円安による政府保有通貨の価値増加などによって増減する。


最近は、日本政府による外為市場での市場介入はあんまきかないけど

当時は異常な動きだったと思う。


例えば、2003年末の外貨準備高は、約670,000百万ドル

(当時の1ドル=107円=約72兆円)


このときの日本政府の介入では

約20兆円くらい円売り介入したといわれています。


そうすると、他の個人のやりとりなんかかなり小さいポーション

そう考えて、これらの数字をみていると

その年の国際収支の内容によっては

みるべき部分と、みないほうがいい部分がでてくるのが

はっきりしてくるなとおもう今日この頃。




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言葉の参考;国際収支表の構成項目

経常収支
;貿易収支、サービス収支、所得収支、経常移転収支から成る。


貿易収支
:財貨の輸出入をFOB価格で計上したもの。貿易統計をベースとするが、

貿易統計が輸出をFOB価格、輸入をCIF価格で計上するのに対し、国際収支統計は輸出・輸入ともFOB価格で計上される。

また、貿易統計が通関をもって取引を認識するのに対し、

国際収支統計は所有権の移転をもって取引を認識するため、統計上の金額には違いが出る。



サービス収支
:国境を越えた(居住者と非居住者の間の)サービスの取引を計上する。サービスとは、

輸送、旅行、通信、建設、保険、金融、情報(コンピュータ・データサービス、ニュースサービス等)、

特許権使用料、その他営利業務、文化・興行、公的その他サービスである。



所得収支
:国境を越えた雇用者報酬(外国への出稼ぎによる報酬の受取等)

および投資収益(海外投資による利子・配当金収入等)の支払い。


経常移転収支
;政府間の無償資金援助、国際機関への拠出金など、資産の一方的支払いを計上する。


資本収支
;居住者と非居住者の間で行われた資産・負債の受取を計上する。

「投資収支」と「その他資本収支」から成る。


投資収支
;国境を越えた直接投資(経営への支配を目的とした投資。原則出資比率10%以上)、

証券投資、金融派生商品、その他投資(貿易信用、現預金の動き等)。


その他資本収支
:資本移転(固定資産の取得・処分にかかる資金の移転等)、その他の資産の動きを計上。


外貨準備増減
;政府通貨当局の管理下にある対外資産の増減。外為市場における市場介入による外貨の増減や、

政府が保有する外債の利子の受取、円安による政府保有通貨の価値増加などによって増減する。


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