辺境近境;ひとまねこざるのジョージ

shuuppa2007-10-12



ひとまねこざるときいろいぼうし (岩波の子どもの本)

ひとまねこざるときいろいぼうし (岩波の子どもの本)


この絵本シリーズもよく覚えている。


”ひとまねこざるときいろいぼうし”は

黄色い表紙が印象的なんですが、

ぼくは”ちびくろさんぼ”のトラが

グルグルと木まわりをまわりすぎて、

バターになってしまった色とてらしあわせてしまいます。



さて、

おさるのジョージの自由奔放、元気さ、笑顔、ユーモアには

なんかみていてこっちも楽しくなってくるから

何度もよんでしまうんでしょうね。



最近になって

この絵本の原作者に興味をもちました。


というのも原作者はドイツ人で

ちょうどナチス・ドイツが勢いももっていた時代に

この作品をだしているそうです。


原作者は

ハンス・アウグスト・ライアースバッハ

その妻、マルガレーテ です。



2人は、ナチス・ドイツに批判的な考えをもっていたので

パリに当時にげだしていたのですが、ドイツ軍のパリ占領の直前に

パリを自転車で脱出し、4日間もかけて南フランスへ逃げます。


そしてスペインにはいってから、汽車にのりかえて、

ポルトガルリスボンへ。


ややー、この距離。すごいですよ。


僕もちょうど旅行で逆のルート(オランダーバルセロナリスボン)と

飛行機でとおってきたことがありますが、かなりの距離です。


多分、当時は道も舗装されているところも

限られていたと思います。でも舗装されてない道をパリから南仏まで自転車

駆け抜けた気力は相当なもんでしょう。


さらにすごいのは、2人はリスボン港から

船で大西洋を越えて、ブラジル:リオ・デ・ジャネイロへ。

当時の船で何日かかるのでしょうか。多分船もそんなに大きくないから

キツキツの状態で寝泊り、食事をしていたんでしょうね。。


そして、ブラジル:リオ・デ・ジャネイロー米国;ニューヨークまで

また船で航海しています。


パリースペインーポルトガルーブラジルー米国


約4ヶ月の逃亡の果てにNYにたどりついているのです。

ちなみにこの旅行中には”ひとまねこざるのジョージ”の原稿も

一緒に旅をしていたそうです。


幸運にもアメリカの編集者に

この原稿をめにとめてもらい、出版されたのが経緯です。



絵本ひとつの中に、

様々なストーリーが流れてきてるんだなーって

あらためて感じた今日この頃。